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このチュートリアルでは、Excelで加重平均を計算する2つの簡単な方法、SUMまたはSUMPRODUCT関数を使用する方法を紹介します。
前回の記事では、Excelで平均を計算するための3つの重要な関数について説明しました。 しかし、一部の値が他の値よりも「重み」があり、結果として最終的な平均に大きく寄与する場合はどうでしょうか。 そのような状況では、加重平均を計算する必要があります。
Microsoft Excelには、特別な加重平均機能はありませんが、この後の計算式の例で示すように、計算に役立つ他の関数がいくつか用意されています。
加重平均とは何ですか?
加重平均 は算術平均の一種で、データセットの一部の要素が他の要素よりも重要視される。 つまり、平均化される各値に一定の重みが加えられているのである。
学生の成績は、次のスクリーンショットのように加重平均で計算されることが多い。 通常の平均は、ExcelのAVERAGE関数で簡単に計算できる。 しかし、平均の計算式には、C列に記載されている各活動の重みを考慮させたい。
数学や統計学では、集合の中の各値に重みを掛け、その積を足し、積の合計をすべての重みの合計で割って加重平均を計算する。
この例では、加重平均(全体の成績)を計算するために、各成績に対応する割合(10進数に変換)を掛け、5つの積を合計し、その数を5つの加重の合計で割ります。
((91*0.1)+(65*0.15)+(80*0.2)+(73*0.25)+(68*0.3)) / (0.1+0.15+0.2+0.25+0.3)=73.5
このように、通常の平均点(75.4点)と加重平均(73.5点)は異なる値であることがわかります。
Excelで加重平均を計算する
Microsoft Excel では、加重平均は同じ方法で計算されますが、Excel の関数がほとんどの作業を行うため、はるかに少ない労力で計算できます。
SUM関数による加重平均の算出
ExcelのSUM関数の基本的な知識があれば、以下の数式はほとんど説明不要でしょう。
=sum(b2*c2, b3*c3, b4*c4, b5*c5, b6*c6,)/sum(c2:c6)
要するに、数値の代わりにセル参照を与えることを除けば、上記と同じ計算を行うのです。
スクリーンショットにあるように、この数式は先ほど行った計算と全く同じ結果を返します。 AVERAGE関数が返す通常の平均(C8)と加重平均(C9)の違いに注目してください。
SUM式は非常にわかりやすいですが、平均化する要素の数が多い場合は有効な選択肢ではありません。 この場合は、次の例で示すようにSUMPRODUCT関数を利用した方がよいでしょう。
SUMPRODUCTを使った加重平均の求め方
ExcelのSUMPRODUCT関数は、積を合計するように設計されているので、このタスクにぴったりです。 つまり、各値に個別に重みを掛けるのではなく、SUMPRODUCT式に2つの配列(ここでいう配列とは連続したセル範囲)を与え、その結果を重みの合計で割るのです。
=SUMPRODUCT( 値域 , ウェイトレンジ ) / SUM( ウェイトレンジ )平均化する値をセルB2:B6に、重みをセルC2:C6に置くと、サンプロダクト加重平均の式は次のような形になります。
=sumproduct(b2:b6、c2:c6) / sum(c2:c6)です。
配列の背後にある実際の値を見るには、数式バーで配列を選択し、F9キーを押します。 その結果は次のようになります。
つまり、SUMPRODUCT関数は、配列1の1番目の値と配列2の1番目の値(この例では91*0.1)を掛け、次に配列1の2番目の値と配列2の2番目の値(この例では65*0.15)を掛け、といった具合に掛け算を行います。 すべての掛け算が終わったら、関数はその積を合計してその和を返すのです。
SUMPRODUCT関数が正しい結果を出すことを確認するために、前の例のSUM式と比較すると、数値が同じであることがわかります。
ExcelでSUM関数やSUMPRODUCT関数を使って重みの平均を求める場合、重みは必ずしも合計が100%になる必要はありません。 また、パーセントで表す必要もありません。 例えば、次のスクリーンショットのように、優先順位や重要度を設定して、各項目に一定の点数を割り当てることができます。
以上、エクセルでの加重平均の計算についてご紹介しました。 以下のサンプル・スプレッドシートをダウンロードして、ご自分のデータで数式を試してみてください。 次回は、移動平均の計算を詳しく見ていきます。 それでは、次週もよろしくお願いします。
練習用ワークブック
Excel加重平均 - サンプル (.xlsx ファイル)